このメゾットを各社の状況に合わせて指導を進めていきます。一気にではなく、組織の成長度合いに合わせて指導を進めます。めざす企業像は、「人を活かした、人を大切にする企業つくり」。もう少し分解すると、「働くスタッフがイキイキとしていると周囲の評判になる会社」「主体性を持って働くスタッフがたくさんいる会社」「周囲から自社で働いていることを羨ましがられるような会社」。
こんな会社にするための成功メソッドが下記の12です。
もちろん、単に人がイキイキと働くだけでなく、売上も利益も確実にとれ、お客様満足度の高い店舗つくりをめざします。
1,会社の軸を明確にする
会社の軸とは、会社としての「価値観」です。人、店が増えると様々な価値観が社内に醸成されます。組織(チーム)は、一つにまとまらなければ「前に進む」ことは難しく、そのためにも一つの価値観のもとにスタッフが集まる必要性があります。そのために、自分たちが大切にしていること、あるべき姿を理念、ミッション、ビジョン、バリュー、クレドといった形でまとめ、何を大切にし、どこをめざすのか?これらを「経営方針書」という形でまとめます。経営方針書は、毎年見直し、毎年重点課題とその改善行動を計画し、会社を前に進めるツールとして活用します。
2,理念、ミッション、クレドをアルバイトにまで浸透させる
理念、ミッション、クレドは、会社に飾っておくだけでは何の意味もありません。理念は、現場に落とし込みができ、理念をもとに行動できて初めて、理念を作った意味があります。そのためにも、現場に理念、ミッション等を浸透させる取り組みを行います。毎日の朝礼での唱和や全体勉強会でのケーススタディにおいて理念をもとに考えたりと、様々な方法で現場に理念を浸透させていきます。
3,規律、決めごと、ルール、時間など、社会人として守るべきルールを組織内で徹底する
個人事業から飲食業へ、つまり、組織化するために最も大切なことは、一定のルールを確実に守る文化、風土を社内に作るということ。これができない店こそが、会社を成長させることができない一番の理由と言っても過言ではありません。社会人としては、一般的なこと(当たり前)ばかりですが、個人事業の頃、創業期はなかなかこれが難しい。時間、ルール、決め事。これらを確実に順守するという習慣づけが社員教育で一番最初に行うことです。
4,店長、副店長など、各役職の責任と役割を明確にする
(評価基準を明確にする)
人は自分のやるべきこと、責任が明確になっている方が仕事に取り組みやすくなります。経営者から見ると、「そんなこと決めなくても自分で考えてやってほしい」と思うかもしれませんが、それができないから今あなたの会社(自分で考えてこうどうできればとっくに独立して経営者になっています)にいるのです。だからこそ、店長の仕事、店長の役割、店長の責任と。これらのことを提示し、各人の「やるべきこと」を明確にします。また、各役職の仕事を社内で明確化し、それぞれの具体的仕事内容を共有化していくことで、先例、事例ができ、若い店長も行動しやすくなります。
さらに、これらをもとに評価基準を明らかにすることで、各人の評価に対する不満もなくなり、努力の方向性も社員に提示することにもつながります。
5,成功パターンを確立する
多店舗化を推進するためには、一番成功確率の高い方法で出店を繰り返すことが、会社としての売上を上げる1番の方法です。自分たちの業態が、どこで、誰を、どんなときに、いくらぐらいで店を営業することが勝てる可能性が一番高いのか?それらを「店舗コンセプト」として明確化し、また、収支に関してもモデル収支も構築します。これらをもとに、出店可否を決定していきます。
また、店舗コンセプトを明確にし、社内で(アルバイトまで)共有化することで、全員参加型で店舗を作れる体制を構築します。
6,仕事のすすめ方を属人的にせず仕組み化する
できる人ほど、自分だけでできる仕事のすすめ方をします。そのため、その人はできるけれど、他の人ができない、というようなことが起こり、組織内でノウハウが積み上げることができない状況を生むことが良くあります。そうならないようにするために、仕事のすすめ方(例えば、月間の店舗の仕事をPDCA化、など)や売上管理方法、アルバイト教育、店舗ミーティング、各種ミーティングなど、その際に「考える」方法、手段の仕組み化を行い、多くの社員が取り組みやすい状態を作り上げます。
7,社員エンゲージメント高める
エンゲージメントとは直訳すれば、約束、契約、合意となります。これまで、社員(従業員)の満足度、つまり、ESを向上させることが社員のやる気アップ、離職率の低下につながると言われてきました。もちろん、ESも大切なのですが、ESはどちらかと言えば、給与や人間関係、福利厚生面に関しての満足度を指標化するもので、各人がどれだけ仕事に対してやりがいを感じたり、熱意をもって主体的に取り組めているかとは違ったものとなります。社員各人が仕事に対してどれだけ主体的、自発的に取り組めているかどうかの意欲をエンゲージメントといいます。このエンゲージメント高めることで、各人のやりがいを促したり、自発的な行動に繋がったりします。このエンゲージメント高めるには、9つのキードライバーというものがあり、これらのドライバーを組織内に少しずつ整えていくことで、社員のエンゲージメント高めていきます。
8,社内のコミュニケーションを活発化させる仕組みを作る
スタッフの働きやすさに一番起因するものが、社内の人間関係です。人間関係の悪さが離職率を高めることはよくあることです。この人間関係をよくするためには、普段の「コミュニケーション」を活発化することが一番です。そのために、社内での1on1ミーティング(社長面談、評価面談、上長面談、第3者面談など)の実施、全体勉強会の実施、サンクスギフト(社内でありがとうとう文化の醸成)の実施、アワードの開催、など、仕事上でコミュニケーションを活発にするための仕組みを構築します。
9,学ぶ風土を社内に構築する
アーリーステージでの一番の弱点は優秀なスタッフがいないということ。ですが、最大の弱点は、スタッフの知識や経験が不足していることです。経験と特に、知識が不足しているからこそ、日々の行動量も少ないと言えます。例えば、数値管理やアルバイト指導、マネージメントなどなど。様々な仕事の知識が足りないことが、行動量の少なさにつながっているのです。簡単に言えば、経験と知識が不足しているから、「何をしていいかわからない」のです。ただ、経験はすぐに身に着けることはできません。ただし、知識は努力次第でなんとかなります。これを個人任せにするのではなく、会社が積極的に学ぶ時間(社内勉強会開催、読書補助、外食補助など)をとったり、学ぶ機会を提供(外部セミナー参加など)し、学ぶという習慣づけを風土化していきます。
10,守破離の原則で人財育成を行う
私が考える多店舗化においての主役は、もちろん「人」です。また、目指す人財像は、「一人一人が主体性を持って、自ら考えて行動できる」。ここに向かって教育・指導を行いますが、最初から、社員にすべてを任せて仕事をやらせてしまうと、必ず「失敗」します。仕事は、武道や茶道の言葉にある「守破離」の原則で仕事をやらせていくのが、教育において最も大切なことだと考えています。なので、まずは、色々わからないことがあるけれど、強制的に仕事をやらせる部分もあります(これが「守」)。そして、少しずつ各々の考えを仕事に反映させ(これが「破」)、その後、少しずつ各人に任せていく(これが「離」)。このような形で教育、指導を私自身が当初は行い、徐々に社内で指導、教育ができる仕組みつくりも行っていきます。
11,接客は個性を引き出すマニュアル(サービスストーリー)を作る
店の一番の主役は先項でも述べた通り、「人」です。その主役の人が、店が増えるとともに「ロボット化」してしまっては意味がありません。そのロボット化の一番の原因はマニュアルです。ただ、このマニュアルを全く無くしてしまうと、各店バラバラのサービスになる可能性が高くなり、店が増えるほど店ごとの接客の質にバラツキがでます。これらを解消にするために、私が生みだしたマニュアルが「サービスストーリー」。各接点ごとのゴールを会社の理念やクレド、店舗コンセプトをもとに考え、このゴールをもとに各人が考えながら接客を行う。この仕組みを活用することで、各スタッフのいい意味での「個性」を引き出しながら接客レベルも高めていきます。
12,教育カリキュラムを充実させる
「人」が主役の会社だからこそ、どう教育、育成していくのかが最も重要となります。教育は各社員、店長に任せっぱなしにすると、会社が考える人財とは少しずつ離れたものになっていきます。教育では何から教えるか? ?それによっても、その後の成長度合いが左右されます。そのため、中途入社社員用の研修プログラム(入社後3ヶ月ぐらい)や新人アルバイト研修(初期研修、100時間)。その後の店長になるための成長カリキュラムなども社内に構築し、社内で自社に合った社員が育成できるよう教育プログラムを充実させます。
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