●あなたのお店(会社)は、どんな店(会社)を目指しているのだろう?
【A会社】
タッチパネルで注文し、特に会話がないまま料理が提供され、料理もほとんどがCKで加工されたもので、調理もごくごく簡単。
お客様との繋がりよりも、効率重視。
とにかく、効率化を図り、店を増やすことを目的とした経営をめざす。
【B会社】
とにかく、人にこだわり、あったかみのある接客、店つくりをめざし、商品も基本的には手作り中心。。
お客様とのつながりを特に大切にし、お客様の満足度をいかに向上させるかが経営目的で、店舗数はそれほどないが、地域に必要とされる店であり、人がイキイキと働いている会社、店として世間の人に認知される。
ちょっと極端な書き方をしたが、どちらかが正解というのではなく、自分たちの店、会社、経営を目指しているのかを明確にし、それに応じた仕組みや戦略と採る事が大切、ということ。
例えば、2のような店つくり、経営をめざしているのに、スタッフを教えたり評価したりするのに、やたらと細かいチェックシートを使用し、ただただ「作業」をできるようにさせたり、この細かいチェック項目を守らせるようにして、”あったかみのある”店つくりが実現するだろうか?
きっと、こんな教え方をすると、お客様の事を考えるより、自分たちの作業をこなすことを優先してしまうだろうし、作業をこなすことが中心なので、自分でお客様のことを考えて行動するようなことはほとんどできないだろう。
なぜって、「考える」ことよりも「作業をこなす」ことを求められるから。
また、作業ができるかどうかが評価のポイントになるだろうから、きっと、周りとの関係性やお客様に対しての思いよりも、「この仕事ができればいいんだ。時給があがるんだ」っていうような店の雰囲気になって、自分のことばかり考えがちなスタッフが増えて、きっとお店の雰囲気も暗いものになるだろう。
何か仕組みや制度等を作る場合、「周りがやっているから」とか「大手チェーン店がやっているから」とか「あの有名な店がやっているから」という理由で、そこで使用している仕組みや制度をそのまま取り入れてもほとんど意味がない。
なぜなら、それぞれ目指しているところが違うから。
だから、自分たちの目指している店つくり、会社つくりをもっと明確にして、そこから、人を育てる仕組みや店を運営する仕組みを作らないと、気が付けば、当初目指していた店つくりと真逆のことをやっている、なんてことが起こりかねない。
僕のご支援先では、それぞれの会社が創業時から大切にしてきたもの、その店の本来持っている強み等はなにかを十分吟味し、それを活かす、もしくはさらに伸ばすための、仕組み、制度、戦略を考え、提案しているようにしている。
そうしなければ、その店、会社の「独自性」を作り出すことはできないから。
他社、他店と「同質化」してしまったら、きっと、お客様の目には留まらない店、会社になってしまうだろうから。
そうなれば、おのずと結果はすごく悲しいものになってしまうから。
他社がやっていることを参考にすることは大切なことだが、それより、自分たちにふさわしい仕組み、制度は何なのか?
それを十分検討してから、仕組みや制度は作りたいものだ。
いや、そうしなければ、競争に勝てる店、会社にはならない!
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